鳥を記す

はじめまして。さいたま市とその周辺で、野鳥を中心とした自然観察を楽しんでいます。おもに鳥についてのブログになると思いますが、鳥の写真はありません。風景と植物だけです。

飛島探鳥旅行<4>

飛島で鳥を楽しむためには

 

 当然のことながら、鳥のいるところへ行かなくてはならない。これが意外とたいへんである。平坦な舳倉島との大きな違いで、鳥が多い島の中心部へ行くには、急な石段を登る。島の人にとっては津波からの避難路である。我々の宿からいちばん近い避難路の石段は、282段あった。体力のある人や普段からよく動いている人にはどうってことないが、機材や体が重い人は辛そうだ。ただ、1回登ってしまえば、上にはトイレもあるから、飲み物と昼食さえ持っていれば一日中過ごせる。

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   <島の中心部の畑。珍鳥のポイント。>

 

 

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 <島の東南部の「巨木の森」。対馬海流(暖流)のおかげでタブノキが多い、この林園でヤツガシラに会えた。>

 

 石段を使わずに行ける鳥のポイントもある。一つは島の東側、飛島小中学校の校庭である。ヒタキ類、アトリ類、ホオジロ類、ツグミ類。いつ行っても何かしらいる。もう一つは、島の西側の館岩(たていわ)。ウミネコのコロニーがあり、交尾をするものからすでに抱卵中のものまで、さまざまなステージのウミネコを観察できる。ハヤブサも姿を現す。これらの行きやすいポイントは、時間が限られる早朝探鳥にちょうどよかった。 

 なお小中学校の校庭からも館岩からも、緩やかな坂道が島の中央部へ続いている。石段登りを避けたい時は、これらの道を使うが、緩やかな分、距離が長い。<短時間で急>or <緩やかだけれど長い>、どちらがマシか? 島には貸自転車もあり、利用している鳥見人もけっこういた。しかし坂道ではみんな、暑そうな辛そうな顔をして自転車を押していた。

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   <館岩>

 

島の宿

 宿が2軒しかない舳倉島と違い、飛島には民宿も旅館もたくさんある、と思っていた。しかし、意外とそうでもないらしい。観光資料のリストに名前を連ねていても、実際は休業中が多いという。やはり宿は、早めに確保しておいたほうがよさそうだ。

 食事は当然、魚介類、海藻など海のもの。特にイカがよく出た。海藻もいろいろ。離島では海藻が野菜替わりになる。昼食は毎回、おにぎり弁当を作ってもらった。港周辺には食堂もあるが、前述の理由により、一度登ったら夕方まで降りたくなくなるので。

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  <宿の周辺で何度か見かけた猫。みんなに可愛がれれているらしく、

    幸せそうな顔をしている>

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   <花を育てている家が多い。ひっそりと、しかし、あでやかに咲く花々を

      見ながらの散歩も楽しい。>