鳥を記す

はじめまして。さいたま市とその周辺で、野鳥を中心とした自然観察を楽しんでいます。おもに鳥についてのブログになると思いますが、鳥の写真はありません。風景と植物だけです。

竹竿にコゲラ

 コゲラの話の続きです。電柱はさすがに利用できないとは思いますが、コゲラが竹竿をドラミングに利用しているのを観察したことがあります。数年前のことです。

   その竹竿は、遊歩道の街路樹の支えとして使われているものでした。そこに1羽のコゲラがとまりました。「あのね、その中は空っぽなの。虫とか、いないから」とつぶやきながら見ていたら、竹竿を軽くひと突き。「コーン」と、実にいい音がします。空洞だからよく響くのでしょう。このコゲラも、電柱に来たコゲラ同様、ひと突きの後、一瞬フリーズしていました。突いた感覚から、食べ物がありそうだとか巣によさそうだとか、何らかの判断をしているのかもしれません。もう一度、確かめるように突いて「コーン」。このときは3、4回「コーン」という音を立てたところで、背後の観客に気づいたのか、飛び去ってゆきました。ドラミングのような連続突きはしませんでした。

 2,3日後、同じ場所で。 例の竹竿に1羽のコゲラがびったりと張り付き、「トロロロロ…」とドラミングをやっているのです! その響きのきれいなこと! さすがに大型キツツキのドラミングには及びませんが、コゲラのドラミングとしては音量も大きく見事でした。

   このコゲラが、この前、竹竿を突いていたのと同じ個体かどうか判りませんが、もし同じ個体だとしたら…ひと突きしてみた→ どうも食べ物は無さそうだが、ん!?この音は!?→ もしかして、これでドラミングやったら、やばくね!? と気づいて、竹竿でドラミングをしていたのなら面白いのですが…しかしその後、今日に至るまで、竹竿ドラミングをしているコゲラを他に見ていません。見事だと思ったのは人間だけで、コゲラの中では評判悪かったのかも…

   コゲラという鳥は、ちょっと気になる“木”状の物体があると、とりあえず突いてみるのでしょう。突いてみて、ちょっと考えて(?)、食べ物がありそうとか巣によさそうとか、さらにはドラミングによさそうとか、判断しているのかもしれません。次は、何を突いているところに会えるのか…楽しみです。